待つ人がいます
2013/10/07
誰かが苦しんでいたり、困っていたりするのを見過ごすことができない。そして危険な状態にある人を自らの命を引き換えにしてでも救おうとする。私を含め、多くの人が心をうたれ、その勇気をたたえます。
以前にも、線路に落下した人を救おうとした日本人カメラマンと韓国人青年が亡くなってしまったニュースがありました。
「命を救う」純粋にそれだけの理由で行動するのだと思います。そして私は、自塾の生徒たちにこう語りかけます。
「先生には絶対できないし、君たちにもそんな危険なことをしてほしくはない」と。
先日国語の授業で小学生に戦争中の話をしました。「敵前逃亡罪は死刑だったんだ」って。「家族もとてもつらい思いをするらしいんだ」って。その時、小学6年生のその生徒は涙を浮かべながらこう言いました。
「それでも、逃げてきてほしい」
自らの命を懸けて他人を救おうとする人たちの行為はたたえられるべきです。でも、それができなかったことを責めないでほしいのです。それができなかった自分を責めないでほしいのです。愛する家族のために、あなたに生きていてほしいのです。