ダンス
2014/02/12
休日の朝、家族が出払ったキッチンで簡単な朝食を作り、新聞を斜めに読みながらコーヒーを飲む。1時間半ほど散歩すると軽く汗ばむ。シャワーを浴びて、好きな音楽を低いボリュームで流しながら本を読む。
買い物に出かけ、時計屋さんをぐるりと眺めてからシャツを買い、スーパーでお惣菜を買う。
遅い昼食を簡単に済ませて、昨日借りたDVDを見ながらコーヒーを飲む。
「さて、」重い腰を持ち上げて、教室へ向かう。片付いていない仕事にけりをつけるとすでに夜の10時。帰宅し家族との会話、入浴。火照った体を夜風に冷やしながらストレッチ体操。ラム酒を軽くひっかけて就寝。
ダンス・ダンス・ダンス 好きでやっていることではない。でも、
立ち止まってはいけない。指先にまでしっかり神経を集中しておどる。何も考えずにただ毎日を踊る。暗い。誰も見ていない。鏡もない。僕はうまく踊れているのだろうか。 1・2・3・・・ リズムは合っているのだろうか。膝の角度はこれでいいのだろうか。
繋がるために踊るのではなく、ほどくために踊るのでもない。でも踊り続ければ、あるいは何かの答えに近づくかもしれない。期待など何もしていないのだけれど。
「生きる」ことをやめないのとほぼ同じ意味で、私は踊り続けると決めた。立ち止まらず、この下手なダンスをいつまでも続けると決めた。