5月の連休に北陸へ旅行に行ってきました。帰りに東尋坊の遊覧船に乗るつもりでしたが、時化で終日欠航とのこと。少し考えましたが、海岸沿いの道を通って帰宅することにしました。
　荒れた日本海の波は岩に炸裂し、その波頭の白さは、真っ青な空と真っ青な海から運ばれた幾つもの生命達が瞬く間に見せる昇華そのものです。

　5月の中旬、通勤の車から臨む全ての田には水が張られ、田植えの準備が始まります。一足早く田植えが終わり、青い苗が規則正しくならんだ田んぼでは、サギでしょうか、白い二羽の鳥が何かを啄ばんでいます。
　遮断機が開くのをぼんやりと待っていると薫風は風景を渡り、開け放った車の窓を挨拶もなく通り過ぎていきます。

　5月下旬、私の勤める高校では中間考査も終わり、新しい学校、新しいクラスにすっかり慣れた生徒たちの屈託のない会話が廊下ではしゃぎまわっています。