Shin塾
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雨月

雨月

2016/09/25

暑かった今年の夏も、台風とともにその姿を隠し、本格的な秋がやってきます。ただ残念なのは、この長雨ですよね。台風の報道ばかりで、中秋の名月の事などほとんど話題になりませんでした。名月は分厚い雲に遮られて、いったいどこにいたのでしょうか。それそういえば今年の春もそうでした。満開の桜が、一夜の風と雨であっという間に散ってしましました。なにも目くじらをたてるようなことではないのだけれど、絶望的にどうにもならないことでもあります。気になり始めると拭いきれなくなるこの微かな違和感につきまとわれた秋の始まりでした。

しかし世の中には同じ様に感じてくれる人もいるもので、こんな言葉を教えてもらいました。「雨月」。名月が雨で見られないときにも、心の目で、雲の上に輝いているはずの月を賞でること、だそうです。散ってしまった桜の木の下で、人影の絶えた夏の海岸で、そして雨の降りしきる十五夜の空を窓から見上げながら、ふと目を閉じる。瞼の裏に何かが映ればいいのだけれど、おそらくそんなにうまくはいかない。でもそこにある、確かにそこにあったと信じることはできる。



話は変わりますが、高校生活にとって意外と問題になるのが「将来の夢」だったりします。なんのために頑張れというのか。クラスには明確な将来への展望を持って努力しているやつらがいる。それに比べて僕は、私は、一体何がしたいんだろう。



君の夢や目標がどこにあるのか。それはだれにもわかりません。でも、じつは案外すぐ近くにあったりするものなんですよ。少なくとも君の夢へと続く君のためだけの「扉」は少し手を伸ばせば届くところにあるはずです。今は遮蔽物があってそこにあることに気づかないのかもしれません。だけど、だからこそ、そこにあるのだと信じてほしいのです。


秋の夜長、勉強の合間に少し目を閉じて、空に輝くお月さんと、すぐそこにある扉の姿に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。

 


 


 


 

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