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初めにみ言葉があった

初めにみ言葉があった

2019/05/29

 少し前から読みたいと思っていた小説を買いに久しぶりに本屋さんへ行きました。(ごめんなさい。カッコつけてしましました。)古本屋さんへ行きました。
 欲しかった本を手に入れ、楽しく読んでいるうちにあることに気が付きました。普段あまり使っていない言葉との再会です。「座卓」だとか「踵を返す」だとか。まさか懐かしいとも思いませんが、何だか薄い「置いてかれてた」感のようなもの(?)がありました。やっぱり本は普段から努めて読むようにしようと改めて思いました。
 話は変わりますが、先日何となく見ていたテレビ番組でのことです。とても興味深かったのが、「花」をテーマにした言葉で、桜は盛りが過ぎれば「散る」ものです、椿の場合は「落ちる」と言います。と、ここまでは何とか知っていましたが、梅は「こぼれる」、菊は「舞う」のだそうです。日本語の表現の豊かさを心から誇りに思います。
 昨今、英語教育の重要性が叫ばれるのはいいのですが、「国際化」というあいまいな概念だけが先に走り、外国の言語・文化・価値観を取り入れることこそが正しく今を生きることなのだなんて、今更「文明開化」でもないでしょうに。それよりもまずは私たちの住むこの町・この国の歴史、文化、社会をもっと深く理解し、そしてそれを世界に発信し、その価値観を押し付けるのではなく共有していくこと。また、そのために必要な条件としてとして、外国語の習得や相手国の歴史や価値観への理解を進める。これが「国際化」の一つの姿なのではないかと思うのです。
 「初めにみ言葉があった。」(ヨハネによる福音書)ではありませんが、まず母国語を磨くことから始めましょう。新時代の世界は、デジタル情報ではなく言葉によって繋がるものであってほしいと思うのです。 

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