乗り越えてほしい壁
2020/03/23
疑問詞を含む疑問文の作り方のお話です。が、その前に疑問詞を使わない疑問文の作り方です。YesかNoで答えてもらう疑問文のことで、そのまま “Yes-No 疑問文” とよばれます。この疑問文は平叙文(疑問文ではない文)の決められた単語を主語の前に出して、文の最後にクエッションマークを付ければ出来あがりです。他には一切何もしません。例文を挙げますね。
Mr. Sasaki is our English teacher. (Be動詞の文章)
Is Mr. Sasaki our English teacher?
少し英文のレベルを上げて見ます。文章の意味は分からなくても、疑問文は簡単に作れるということを確認しておいてください。
Mike is listening to music now. (進行形の文章)
Is Mike listening to music now?
Takuya can swim across the river. (助動詞を用いる文章)
Can Takuya swim across the river?
Yuka has been to China twice. (完了形の文章)
Has Yuka been to China twice?
The store will have been closed by the end of this week.
(未来完了形の受動態の文章)
Will the store have been closed by the end of this week?
なのですが、「はじめの一歩で学ぶレベルの一般動詞の文章」、これだけが例外です。
ここに詳しく書くと長くなりますので問題集などで確認しておきましょう。多くの中学生は英語を始めてほんの2か月くらいでいきなりこの面倒なルールにぶち当たることになります。この段階で早々と英語に苦手意識を持つ生徒さんも少なくありません。ついでですが「否定文」でも全く同じで、芽生えた苦手意識に油を注ぎます。ほぼすべての英文は肯定文の決められた場所に ”not” を加えれば出来上がりなのですが、「はじめの一歩で学ぶレベルの一般動詞の文章」、これだけがやはり例外です。この壁を乗り越えられるかどうかで学生生活の浮沈が決するといったら大袈裟でしょうか。
小・中学生で英語の勉強を始めたばかりの人はとにかく今、目の前にある英文が「Be動詞の文」なのか「一般動詞の文」なのかをまず明確に意識しましょう。「Be動詞の文」であると認識できれば話は単純です。「一般動詞の文章」だと認識した場合、ルールに従って書き換えましょう。少し面倒なルールかもしれませんがそれほど複雑なものではありません。繰り返し練習してこの壁さえ乗り越えればあとはしばらく平たんな道が続き、英語の勉強はスムーズに進みます。また英語が苦手科目になってしまった中学・高校生のみなさんも一度このレベルに立ち返って、何度も繰り返し勉強してみて下さい。以前にも言いましたが、ここまでの段階をマスターすれば大学受験英語への学習はその半分が終了したといってもいい。そのくらい大切で、英語に苦手意識を持つ人の原因の多くはここにあります。
疑問詞を使った疑問文、その前段階の能書きが長くなってしまいました。