英語で金言・名言を読む
2022/08/19
"Spoon feeding in the long run teaches us nothing but the shape of the spoon"
― E. M. Forster―
‘spoon-feed’ は、「人に自分で考えさせず、一方的に教え込む」という意味。小さな子供は口を開けてさえいれば食べ物を入れてもらえるのと同様、教えられる側は何も考えなくても一方的に知識が詰め込まれる。 ‘ but ’ はこの場合接続詞ではなく「~以外に」を表す前置詞。‘ except ’ と同義語です。
Shin訳)「詰め込まれた知識だけで受験競争を勝ち抜いてきたけど、ここで立ち往生か。」
現代の中学・高校生が習得を求められる知識の量は、それはそれは半端な量ではない。その上、中学校ではクラブ活動が実質強制的であったり、高校生は本を読めの新聞を読めの言われたりして、時間の余裕などあるはずがない。学校や学習塾では学習システムが近代化・合理化し、生徒さん達は(もしかしたら保護者様も)特に何も考えなくてもシステムに沿って作業を進めれば当たり前に学力が向上する(という幻想をもっている)。
でもね、詰め込み教育に対して否定的な意見をよく見かけるけれど、ここまで行ったらいっそ詰め込み教育でいいんじゃないかと思えてくる。長い人生、学生の間にはとにかく闇雲でもいいから、言われたとおりにたくさんの知識を詰め込んでおこう。疑問やアイデアが湧いたらちょっと冒険してみるのもいい。そして時期が来たら、学びについてもう一度考えてみよう。学生生活が終わっても勉強が終わるわけではない。場合によってはそれからが本当の学びの時期になるのだと思う。