英語で金言・名言を読む
2023/01/12
Shin訳) 周りの目を憚って自分の行動を制限していないだろうか、だとしたらつまらないことだ。
何かにつけて重箱の隅を楊枝でほじくりあうような時代です。批判への予防線を張っておくこと、カタカナでリスクヘッジと言われる大切な処世術なのでしょうが、あまりにも窮屈な生き方を選んでいませんか。もちろんハラスメントや差別といった批判は受けるべきではありません。そういう意味ではなく、自由な発想まで制限してはいないかと余計な心配をしているのです。非常識な行動で話題になった新成人やユーチューバーもいましたが、これとて「いいね」欲しさの、周囲に阿る行動でしかありません。
現代はコミュニティーの時代ともいわれます。全体主義でもないし、かといって個人主義でもない。何らかの共通点(趣味・仕事・SNSなど)による大小さまざまなコミュニティーが社会の単位となり、そこに所属する個人はコミュニティーの一員として行動を決定します。ところでこれらは、出たり入ったりが比較的容易なコミュニティーであったりします。それはつまり、コニュニティーから簡単にはじき出されてしまうことをも意味します。それがために周囲からの評価は無視できないのでしょう。
もちろん周囲の目を気にせず勝手に行動することは推奨されません。それは時代遅れの個人主義でしかありません。周りに迎合して自分を抑える必要もありません。それは一種の全体主義です。自由な発想で行動すればいい。でも一方でその行動の意義を周囲に理解してもらうための努力が求められるのだろうと思います。多様な価値観を認め合う社会の中で様々なコミュニティーが生まれ、そのコミュニティーの中でもやはり多様な考え方があり、そしてそれは認められるべきです。私たちにはそれができるのか、所属するコミュニティーそのものの資質が問われる時代なのかもしれません。