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英語で金言・名言を読む

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2023/02/23

We know that our senses are subject to decay, that from our middle years they are decaying all the time; but happily it is as if we didn't know and didn't believe.

   William Henry Hudson       

 

Shin訳) 感覚というものが鈍くなっていくのは仕方がない事ではある。特に40代後半からその変化は顕著になるようだ。ただ、感覚が鈍っていることに気が付いていない、もしくは気が付いていてもそれを認めようとしない。まあ、それもいいだろう。

 

まさか地球温暖化のせいでもあるまいが、このところあまり寒さを感じなくなっている。「寒いな」とは思うが、それが直接「寒い」=「辛(つら)い」とはならない。単純に寒さに対して“鈍く”なっているのである。教室でも、そんな小生の感覚に慣れている生徒さんたちから「今日は寒いですよ」などと教えてもらったりする。要は暖房をつけてほしいという催促であるが、先に気づいてあげられないのは申し訳なく思う。「痛み」に対しても同じことが言える。それが身体の危険を知らせる単なる信号であると理解したころから、痛みそのものへの「辛さ」へというより、いつまでも続く電気信号への「疎ましさ」に辟易とする。ただ小生は肩こりを放っておくとひどい歯痛に襲われることがあり、そうなると全く咀嚼できなくなる。これはやはり辛い。

車の運転中もほかの車がどんな運転をしていようが、危険がなければ腹も立たない。いくらでも待っていてあげようという気分でいられる。以前は運転マナーのないドライバーに対してかなり攻撃的であったと記憶している。感覚が鈍くなるのもこういう意味では悪くない。

一方で、周囲の人々に対する感覚は少しマシになってきたのかもしれない。「相手の身になって考える」ことの大切さは若いころからわかっていた。ただその感覚がほぼなかった。気づかないのである。自分の理想を相手に押し付けるようなことが今は(ないとは言わないが)減っていると思う。たぶん…。

小生もあと数年で還暦である。10代、20代のころとはいろいろな面で比べ物にならないくらい衰えている。でもあの頃から血眼になって蓄えてきたものがある。それをそのまま使うとうまくいかない。そもそもそのまま使えるわけがない。でも、年齢にふさわしい使い方がある。そんなものをひとつずつ試しながらこれからを生きていく。

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